日記

東京もようやく梅雨明けとなり、久しぶりの晴れ間を見せています。

7月は多くの方がニッケルハルパ教室を受講してくださり、ありがたいことに新規もセカンドステップも少しずつお問い合わせやお申し込みが増えてきました。
実はTwitterで「ニッケルハルパ」と検索して投稿を確認しているのですが、近頃名前を呟いておられる方が増えてきてだんだんと知名度が増してきたようにも感じます。

何より、ひと月にニッケルハルパが2台売れたのはレソノサウンドの開業から今までで初めてのことになります。
東京にレソノサウンドという場所があり、もちろん我々も主体的に発信は続けてまいりますが、ニッケルハルパを持った人はいわばタンポポの綿毛のように、
レソノサウンドが届かないところにもニッケルハルパを届けてくださるかもしれません。
そうやって人から人へ、だんだんとニッケルハルパや北欧フォークが広まっていく、
これは時間こそかかれど必ず成し遂げなければならないことですし、実現可能なことだとも思っています


それはもちろんレソノサウンドだけで為し得るものではありません。
改めて、日頃お世話になっております皆様へ感謝申し上げますと共にこれからも北欧音楽を愛する同志として手を取り合っていければと思います。


2020.8.1 レソノサウンド

レッスン, 告知

ニッケルハルパに初めて触って体験してみたい!という方に向けた体験レッスンと、
少し触ったことがありもっと上手くなりたい!という方に向けたセカンドステップレッスンの二つをご用意しております。

平日火曜枠
 講師は1年間ニッケルハルパでのスウェーデン留学から帰ってきたばかりの峰村茜先生です。いま引く手数多の峰村さんからレクチャーしていただけるチャンスです!


 音楽の経験が無くても大丈夫です。また、ニッケルハルパは当店でレンタルできますので、お持ちでない方もご参加いただけます。

 (店外へのレンタルは行っておりませんのであらかじめご了承ください)
 謎めいた民俗楽器、ニッケルハルパに興味がある皆様、この機会にぜひご体験ください!
 
*日時:2020年8月毎週火曜日午後
 00分スタートでご希望のお時間をお知らせください(時間によってはご希望に添えない可能性もございます)
 
*料金
 ・体験個人レッスン 
  (1コマ60分¥4,000+税)
 ・セカンドステップレッスン(2回目以降の方) 
  (1コマ60分¥5,000+税)
 楽器レンタルの場合はご予約の際にお申し付けください。
 ニッケルハルパレンタル代(¥500+税)を別途お願いいたします。
 
*講師:峰村茜先生
 大学時代に交換留学で1年間スウェーデンに滞在する。
 以来スウェーデンが好きになり、大学時卒業後も留学を重ねる。 留学3年目の夏に参加したスウェーデンのサマーコースで、ニッケルハルパ奏者Emilia Amper氏の演奏を聴きニッケルハルパの音色のファンになる。と同時に、Emiliaからスウェーデン民族音楽の楽しさを教わる。 帰国後、レソノサウンドのニッケルハルパ教室を受講開始。鎌倉和子氏と水野美香子氏に師事。その他日本ニッケルハルパ協会主催のトレフにて他の日本人奏者に曲や奏法を習う。 2018年8月〜2019年6月にEric Sahlström Institutの民族音楽演奏科(ニッケルハルパ)へ留学し、様々な奏者から影響を受ける。ニッケルハルパとスウェーデン民族音楽の魅力を、一人でも多くの人に伝えたいと思うようになる。
YouTubeに動画もあります!
https://youtu.be/nuS6q3r0BcQ

月末日曜枠
 講師は本国スウェーデンでの演奏経験も豊富な水野美香子先生です。
 音楽の経験が無くても大丈夫です。また、ニッケルハルパは会場でレンタルできますので、お気軽にどうぞ!
 ニッケルハルパに興味がある皆様、この機会にぜひお越しください!

*日時:2020年8月30日(日)

 ・体験個人レッスン 
  (1コマ60分¥4,000+税)
 ・セカンドステップレッスン(2回目以降の方) 
  (1コマ60分¥5,000+税)
   ①10:30~11:30 
   ②12:00~13:00
   ③13:30~14:30 ご予約済
   ④15:00~16:00
   その他の時間 応相談
 楽器レンタルの場合はご予約の際にお申し付けください。
 ニッケルハルパレンタル代500円+税を別途お願いいたします。
 

*講師:水野美香子先生
2004 ニッケルハルパに出会う/鎌倉和子氏に師事
2007 Eric Sahlstrom Institutet(スウェーデン)のサマーコースに参加
    講師はSonia Sahlstrom氏/Ditte Andersson氏/Olov Johansson氏
2011 Olov Johansson氏のワークショップに参加
2013 第1回Nordic&Celtic Mysic Partyにてワークショップ講師を担当
2014 第2回Nordic&Celtic Mysic Partyにてワークショップ講師を担当
2015 第3回Nordic&Celtic Mysic Partyにてワークショップ講師を担当
その他、IKEA船橋 IKEA新三郷等で演奏
日本ニッケルハルパ協会活動に参加 


ご予約・お問い合わせはレソノサウンドまで

03-3945-5108
info@resono-sound.com
(携帯メールアドレスからご予約の際は@resono-sound.comのドメイン受信設定をお願いいたします)
その他HPのお問い合わせフォーム,Messenger,LINEでも承っております。
その他ご不明な点がございましたらお気軽にお問い合わせください!

レッスン, 告知

8月のアイリッシュハープ教室のお知らせです!
店舗でのレッスンの他、新たにオンラインでの受講スタイルを取り入れましたので、安全かつ遠方の方でもご受講いただけるようになりました。
過去の受講者様も、ご新規の方もお気軽にお問い合わせください。

*開催日
8月19日(水) 店舗orオンラインでの開催
23日(水) オンラインのみの開催

*時間

10:00~20:30
10:00から00分スタートで45分間を1コマとしますが最後の枠のみ19:45~20:30となります。

*受講料 

 個人レッスン45分 5,000円+税
  ハープレンタル 500円+税
  通信システム(マイク、Macbook)一式レンタル 500円+税
 機材等のレンタルは任意です。

*お選びいただけるスタイル

・レソノサウンドでのリアルレッスン
・お客様のご自宅から先生とオンラインレッスン

*対応通信手段(オンライン時)

Zoom、LINE、Messenger、Face Time

ご参加の場合はご希望の日時とオンライン/リアルのどちらをご希望かをレソノサウンドまでご連絡ください。

折り返し予約状況とオンラインの場合お支払い方法についてご案内いたします。
なおその返信をもってご予約が完了した合意が取れた後のお客様都合でのキャンセルに関しましては、申し訳ございませんが先生の都合もございますのでキャンセル料としてレッスン料をお支払いいただいております。あらかじめご了承ください。

*ご予約・お問い合わせはレソノサウンドまで*

03-3945-5108
info@resono-sound.com
(携帯メールアドレスからご予約の際は@resono-sound.comのドメイン受信設定をお願いいたします)
その他HPのお問い合わせフォーム,LINE,Messengerでも承っております。
ご不明な点がございましたらお気軽にお問い合わせください!

*講師:田中麻里

アイリッシュハープを西村光世氏、金属弦ハープをStefan Battige、Javier Sainz氏に師事。ライブや各種イベント、テレビ等にて演奏。ソロの他、歌、アイルランド伝統音楽、北欧音楽、古楽、ポップスなど多彩なアーティストと共演。
アイリッシュハープ及びアイルランドのパーカッション教室主宰。
YouTubeに動画もございます!
https://youtu.be/HYg0nqP_VBU 

告知

8月1日からレンタル楽器を1時間単位でご利用のお客様にも気軽に借りていただけるよう価格を見直し、
なおかつ3時間以上ご利用の方には何時間お使いいただいてもそれ以上料金が上がらないフリープランもご用意しました!
楽器も少し増えましたのでぜひ新しいページをご覧ください♪

告知


当初4月に予定されていましたが敢えなく延期となってしまった、
ケルト文化圏の音楽や食、手仕事を紹介するケルト市ですが、 秋のケルト市『ケルトの冬じたく』として10/2~4の3日間、完全予約制で開催する予定です。
予約受付開始は9月からになりますので掲載情報をご覧になってお待ちください!
 

レッスン, 告知

7月のアイリッシュハープ教室のお知らせです!
店舗でのレッスンの他、新たにオンラインでの受講スタイルを取り入れましたので、安全かつ遠方の方でもご受講いただけるようになりました。
過去の受講者様も、ご新規の方もお気軽にお問い合わせください。

*開催日
7月1日(水)、15日(水)

*時間
10:00~20:30
10:00から00分スタートで45分間を1コマとしますが最後の枠のみ19:45~20:30となります。

*受講料 
 個人レッスン45分 5,000円+税
  ハープレンタル 500円+税
  通信システム(マイク、Macbook)一式レンタル 500円+税
 機材等のレンタルは任意です。

*お選びいただけるスタイル
・レソノサウンドでのリアルレッスン
・お客様のご自宅から先生とオンラインレッスン

*対応通信手段(オンライン時)
Zoom、LINE、Messenger、Face Time

 ご参加の場合はご希望の日時とオンライン/リアルのどちらをご希望かをレソノサウンドまでご連絡ください。
折り返し予約状況とオンラインの場合お支払い方法についてご案内いたします。
なおその返信をもってご予約が完了した合意が取れた後のお客様都合でのキャンセルに関しましては、申し訳ございませんが先生の都合もございますのでキャンセル料としてレッスン料をお支払いいただいております。あらかじめご了承ください。

*ご予約・お問い合わせはレソノサウンドまで*
03-3945-5108
info@resono-sound.com
(携帯メールアドレスからご予約の際は@resono-sound.comのドメイン受信設定をお願いいたします)
その他HPのお問い合わせフォーム,LINE,Messengerでも承っております。
ご不明な点がございましたらお気軽にお問い合わせください!

*講師:田中麻里
アイリッシュハープを西村光世氏、金属弦ハープをStefan Battige、Javier Sainz氏に師事。ライブや各種イベント、テレビ等にて演奏。ソロの他、歌、アイルランド伝統音楽、北欧音楽、古楽、ポップスなど多彩なアーティストと共演。
アイリッシュハープ及びアイルランドのパーカッション教室主宰。
YouTubeに動画もございます!
https://youtu.be/HYg0nqP_VBU 

レッスン, 告知

ニッケルハルパに初めて触って体験してみたい!という方に向けた体験レッスンと、少し触ったことがありもっと上手くなりたい!という方に向けたセカンドステップレッスンの二つをご用意しております。
講師は1年間ニッケルハルパでのスウェーデン留学から帰ってきたばかりの峰村茜先生です。いま引く手数多の峰村さんからレクチャーしていただけるチャンスです!

音楽の経験が無くても大丈夫です。また、ニッケルハルパは当店でレンタルできますので、お持ちでない方もご参加いただけます。
(店外へのレンタルは行っておりませんのであらかじめご了承ください)
謎めいた民俗楽器、ニッケルハルパに興味がある皆様、この機会にぜひご体験ください!

*日時:2020年7月毎週火曜日午後
00分スタートでご希望のお時間をお知らせください(時間によってはご希望に添えない可能性もございます)

*料金
・体験個人レッスン 
 (1コマ60分¥4,000+税)
・セカンドステップレッスン(2回目以降の方) 
 (1コマ60分¥5,000+税)

楽器レンタルの場合はご予約の際にお申し付けください。
ニッケルハルパレンタル代(¥500+税)を別途お願いいたします。

*講師:峰村茜先生
大学時代に交換留学で1年間スウェーデンに滞在する。
以来スウェーデンが好きになり、大学時卒業後も留学を重ねる。 留学3年目の夏に参加したスウェーデンのサマーコースで、ニッケルハルパ奏者Emilia Amper氏の演奏を聴きニッケルハルパの音色のファンになる。と同時に、Emiliaからスウェーデン民族音楽の楽しさを教わる。 帰国後、レソノサウンドのニッケルハルパ教室を受講開始。鎌倉和子氏と水野美香子氏に師事。その他日本ニッケルハルパ協会主催のトレフにて他の日本人奏者に曲や奏法を習う。 2018年8月〜2019年6月にEric Sahlström Institutの民族音楽演奏科(ニッケルハルパ)へ留学し、様々な奏者から影響を受ける。ニッケルハルパとスウェーデン民族音楽の魅力を、一人でも多くの人に伝えたいと思うようになる。
YouTubeに動画もあります!
https://youtu.be/nuS6q3r0BcQ


日本ではまだまだ珍しい民俗楽器、ニッケルハルパを体験できる教室のお知らせです!

ニッケルハルパに初めて触る方向けの体験レッスンと、少し触ったことがありもっと上手くなりたい!という方向けのセカンドステップレッスンの二つをご用意いたしました。
講師は本国スウェーデンでの演奏経験も豊富な水野美香子先生です。
音楽の経験が無くても大丈夫です。また、ニッケルハルパは会場でレンタルできますので、お気軽にどうぞ!
ニッケルハルパに興味がある皆様、この機会にぜひお越しください!

日時:2020年7月26日(日)

・体験個人レッスン 
 (1コマ60分¥4,000+税)
・セカンドステップレッスン(2回目以降の方) 
 (1コマ60分¥5,000+税)
  ①10:30~11:30
  ②12:00~13:00
  ③13:30~14:30
  ④15:00~16:00

  その他の時間 応相談

楽器レンタルの場合はご予約の際にお申し付けください。
ニッケルハルパレンタル代500円+税を別途お願いいたします。

ご予約・お問い合わせはレソノサウンドまで
03-3945-5108
info@resono-sound.com
(携帯メールアドレスからご予約の際は@resono-sound.comのドメイン受信設定をお願いいたします)
その他HPのお問い合わせフォーム,Messenger,LINEでも承っております。

その他ご不明な点がございましたらお気軽にお問い合わせください!

講師:水野美香子先生
<プロフィール>
2004 ニッケルハルパに出会う/鎌倉和子氏に師事
2007 Eric Sahlstrom Institutet(スウェーデン)のサマーコースに参加
    講師はSonia Sahlstrom氏/Ditte Andersson氏/Olov Johansson氏
2011 Olov Johansson氏のワークショップに参加
2013 第1回Nordic&Celtic Mysic Partyにてワークショップ講師を担当
2014 第2回Nordic&Celtic Mysic Partyにてワークショップ講師を担当
2015 第3回Nordic&Celtic Mysic Partyにてワークショップ講師を担当
その他、IKEA船橋 IKEA新三郷等で演奏
日本ニッケルハルパ協会活動に参加

コラム, 日記

 北欧音楽に用いられている楽器の一つにマンドーラ、と呼ばれる楽器があるが非常に曖昧な部分の多い存在なので、自分の勉強も兼ねてここにまとめていこうと思う。
 動画はDreamers’ Circusでも有名な奏者Ale Carrによるマンドーラの演奏。彼はこの楽器をシターンと呼んでいる。

 mandola(マンドーラ)、Swedish mandola(スウェディッシュマンドーラ)、Nordic mandola(北欧マンドーラ)、cittern(シターン)はいずれも北欧音楽に使われる似た形状を持った楽器である。製作家が何と呼んでいるか次第で名前が変わるので著しく大きな違いは無いと思って構わない。
 逆に、様々なバリエーションが存在することにはなるが、少なくともリュート属の古楽器「マンドーラ mandora」(画像左)や、古楽器のシターン(画像右)とは名前こそ同じものの、この文脈においては別の楽器となる。
 マンドリン属の楽器「マンドラ mandola 」(画像下)も同じ綴りだがまた別物である。ややこしくて申し訳ない。
 ここでは北欧音楽に使われる楽器を指して単にマンドーラと呼称することにする。

 マンドーラの歴史は非常に新しい。

 というのも「誰がこういった楽器を作り、スウェーデン音楽に取り入れたのか」がはっきりしていて、それはスウェーデンのフォークバンドFrifotでも有名なあらゆる楽器を演奏するミュージシャン、Ale Möllerである。

 次の動画の彼率いるAle Möller Bandはギリシャ・セネガル・スウェーデンの音楽をミックスさせたバンドだ。彼は様々な音楽に興味を持って吸収している偉大なミュージシャンだが、ギリシャ音楽に傾倒している間、彼はギリシャの伝統楽器であるブズーキ(画像左)と出会った。グリークブズーキは複弦3コースを基本の形としている。ボディは洋梨を半分に割ったような形状だ。彼はこの楽器をスウェーデン音楽に取り入れようと、楽器製作家Christer Ådinと共同で80年代にマンドーラを開発した。このときには既にブズーキはアイルランドにも持ち込まれアイリッシュブズーキ(画像右)と呼ばれる裏板がフラットな4コースの楽器に形を変えている。マンドーラのボディの形状などは恐らくアイリッシュブズーキを参考にしただろう。

 マンドーラの基本的な構造は、アイリッシュブズーキと似た滴形でフラットバックのボディにナイロン弦の複弦5コース、チューニングは下からCGDAEとヴァイオリン(あるいはマンドリン)のオクターブ下かつ5弦目に低音のCを足したものになっている。
 低音弦2本はオクターブで張られていることが多い。加えて、ピンポイントカポタストという特定の開放弦の音程を変えるための器具をつけるための穴が空いている物もあり、それらを駆使しながらAAEAEやDADAE、DGDADなど様々なスタイルに合わせたチューニングで演奏される。
 次の動画の楽器は、4コース5コース目を3度下までドロップできるような構造になっている。
 オーダー次第では、微分音のフレットをつけてもらうこともできる。実はスウェーデン音楽でもしばしば微分音が登場する。フィドルがフォークミュージックの中心だったためであろう。だから、かどうかはさておき、スウェーデン音楽にギターやマンドリンなどの撥弦楽器が取り入れられたことすら実は比較的最近の出来事になる。それについては別の機会にお話しするとしよう。

マンドーラの製作家は何人かいるが
 Ale Carr(Dreamers’ Circus)
 Ale Möller (Frifot)
が使用しているChrister Ådin(公式サイト)。
 Roger Tallroth (Väsen)
 Lasse Sörlin (Nordman)
が使用しているOla Söderström(公式サイト)。
イギリスのStefan Sobel (公式サイト)などが挙げられる。

 今回は北欧音楽で使われる楽器、マンドーラについての簡単な解説をしてみた。
 日本語で解説しているページがあまり無かったので、少しでもお役に立てればと願う。
 それではまた次のコラムで。
 最後の動画はとりわけ素晴らしいマンドーラのソロである。

参考文献
https://silkwoodmusic.wordpress.com/2010/03/25/the-nordic-mandola-its-not-a-banjo/

コラム, 日記

 前回はスウェーデン音楽のデュオと言う物について考えたが今回はいわゆる「伴奏」と言う物について考えてみたいと思う。

 まずスウェーデンフォークバンドの金字塔である二つのバンドの演奏をご覧いただきたい。
 1つめのバンドはFrifot(フリーフォート)。フィドル2人の他にブズーキのような弦楽器を持った奏者(Ale Möller)がいるが、これはスウェディッシュマンドーラ(単にシターン、マンドーラ、ノルディックマンドーラとも) という複弦5コースの撥弦楽器で、現在では多くの奏者がスウェーデン音楽に使用しているがそもそもはこのバンドの彼がアイリッシュブズーキを元にスウェーデン音楽のための弦楽器として開発したものであり、導入は極めて最近の話である。

 2つめの動画はVäsen(ヴェーセン)。ニッケルハルパ、5弦ヴィオラ、12弦ギターという編成で疾走感あふれるフォークを聞かせてくれるバンドであるが、今スウェーデンで12弦ギターを弾いている人はほぼVäsenのギタリスト、Roger Tallrothの弟子と言っても過言ではないだろう。

 では、これらの伝統性とオリジナリティを非常に良い塩梅でミックスさせている二つのバンドを例にとって話をしよう。

 スウェーデンのフォーク音楽は他の多くの国でもそうであるように、元々はフォークダンスの伴奏として発展を遂げてきて、今でもその役割を担い続けている。それはかつては口琴のようなものから始まり、笛、アコーディオン…フィドルが輸入されてからはフィドルが中心となり、特定の地域でのみニッケルハルパが弾かれていたがいずれにしてもダンスを踊るための曲であり楽器であった。
 伴奏は複数人ですることももちろんあるものの、一人でも十分にこなすことができる。3つめの動画がその例。このように、フォークダンスにおいて伴奏楽器は欠かせないものであった。
 その後、フィドルにしてもニッケルハルパにしても、ダンスの伴奏曲から音楽だけで鑑賞する曲が登場する。ニッケルハルパで言えばByss-Calleなどがそういった曲を残したその時代の代表であろう。

 さて、通常、音楽において「伴奏」というとメロディに対してリズムや和音を鳴らす物になる。この文章においても語りたいのはその意味での「伴奏」なのであるが、前述の通りスウェーデンのフォーク音楽において長い間、その「メロディ」自体が伴奏であった。つまり何が言いたいかというと、普通のバンドはメロディの楽器がいて、他にギターやベースやドラムがいたとき、リズムの所在地はそのようなメロディ以外の楽器になることが多いが、スウェーデン音楽においてはリズムの所在地があくまでもメロディ楽器…動画で言うところのフィドルでありニッケルハルパなのである。
 つまりギターやパーカッションがことさらリズムを強調する必要がないということになる。彼らがその制約から解き放たれたとき初めて、本当の意味で多種多様なアプローチが生まれることになるのではないだろうか。その世界ではもちろんリズムを刻んでも良いし、あるいはメロディを弾いても良い。
 4つめの動画はニッケルハルパとギター(あるいはベース)、パーカッションという編成のバンドFatang(ファタング)であるが、これほど軽やかでメロディのリズムを意識して合わせているパーカッションは他のジャンルではなかなか聴くことがないだろう。
 「伴奏」は英語で「Accompaniment」である。accompanyの原義は「同行する、ついていく」であるように、バッキングという役割に囚われずもっとメロディに寄り添ったギターやドラムがいても良いのではないか、という新たな知見のきっかけにスウェーデン音楽がなるならば、きっとあなたの演奏の幅はさらに広がることだろう。

コラム, 日記

 この文章を書いているスタッフは元々オーケストラでコントラバスを弾いていた人間で、紆余曲折あり民族音楽、中でもとりわけスウェーデン音楽にたどり着いたのだが、スウェーデン音楽に出会うまで10年程度やってきた音楽というものへの見方が大きく変わるきっかけの一つとなった「スウェーデン音楽におけるデュオ」について少し語らせてほしい。
 
 音楽にはインストの音楽に限ってもソロからオーケストラまで様々な形態があるが、それぞれに良さがあるとは思う。しかし、例えばソロではピアノやギターで無ければ鳴らせる和音は限られているし、もちろんピアノやギターにも制限はある。ただ単に同時にたくさんの音が鳴っていることが良いというわけではないが、主旋律があり対旋律があり、複数の声部が折り重なるようなクラシック音楽の面白さに惹かれてしまうと最低でも3声は欲しいと思ってしまうようにはなってしまっていた。特にメロディ楽器+伴奏楽器という2声は「必要最低限」という認識をしてしまい、そこにもう一つ楽器を加えたくなってしまう。2声で面白いと言えばそれこそバッハがやっていたようなポリフォニー音楽に面白さを見出し、アイリッシュでも4~5人のバンドを好んで聴いていた。
 
 そんなとき出会ったのがスウェーデンの音楽で、ニッケルハルパとギターで伝統音楽を演奏しているものだった。他のジャンルではギターはいわゆるバッキングに回ることが多いわけだが、その音源ではギターはもはや旋律楽器で、ニッケルハルパのメロディとユニゾンしたりハモったり、かたやコードを鳴らして裏に回ったり、それらがシームレスに移り変わる半ばポリフォニックな演奏は「役割」というものに全くとらわれていなかった。これはニッケルハルパのデュオやフィドルのデュオでもそうで、二つの楽器が溶け合って一つの音となり聞こえてくる。そのとき、メロディとハモりとか、表と裏とか、そういう聞こえ方ではなく本当に一つの音になるのでここに他の楽器を足そうと思うことはなく、「必要最低限」だと思っていた編成が「完成形」であることを思い知った。
 
 これはスウェーデンの演奏家ならではの光景かもしれないが、デュオのときほどお互いの顔を見合って演奏する。実際に仲が良いことも多いがそれはさておき、相手が次に何をしようとしているのかを音楽で会話するようにコミュニケーションで確かめながら、相手の音に即座に対応してその場その場の音楽を作り出す。有名なニッケルハルパ奏者が「毎回インプロビゼーションだよ」と語っていたがこれはまさにそうで、周りの音への適応力に関してスウェーデンのフォークミュージシャンはジャズミミュージシャン並みに高いと思っているし、どこまでが決め打ちでどこからがアドリブなのか見当もつかない音楽を聴かせてくれる。
 
 何かおすすめを聴きたいというお客様の最初のCDにはついバンド形式のものや3人程度で聴きやすい物をおすすめしてしまいがちだが(それも良いCDなので全く構わないのだが)、そういう「呼吸」を感じられるCDもまたおすすめなので、興味のある方はぜひスタッフまで。