CDが売れるまで
こんにちは、店員です。
お盆休みと言うこともありお客様もまばらになっておりますので私のルーチンワークについてちょっとお話ししてみようかなと思いました。
私は、レソノサウンドで主にCDを販売している張本人なのですが、CDは置いておけば売れるというものでもありません。
まずCDが届いたら一度聞きます。このとき、漠然とした印象を抱えながらも、なるべく編成とか音楽の方向性とか、主観的でない情報を文字にまとめます。演奏者について検索したりするのもこのタイミングです。
そのあとこのCDはどこが魅力になるのか、を言語化します。ここでもなるべく主観を排除するのが大事です。
私の好みが人々の好みでは当然無いのでなるべくフラットに書く必要があります。
ただ、淡々と情報だけ…「ニッケルハルパのデュオで伝統曲を演奏しているオーソドックスなCDです!」と書いても魅力は伝わりません。
商品は必ずしも自分が好きなCDとは限らないので、良さが分からなくても「こういうのが好きな人はこういうところに惹かれるだろう」というのを想像して文章にします。
「ニッケルハルパのデュオというシンプルな編成ながら共鳴し合う音の響きは2人とは思えないほど。演奏しているのはスウェーデンの伝統的な音楽ですが新しい解釈を織り交ぜながら飽きさせない構成で聞かせてくれます」
…くらいに書けば多少は興味を持ってもらえるでしょうか。
この時点で私が個人的に好きになっていれば書くのは簡単で主観的な要素も混ぜながらすらすら書けますが、そうでもない場合はちょっと苦労します(笑)
そのあと、ネットショップに掲載する場合はキャッチコピーをつけます。タイトルだけだと何もわかりませんからね。
最後に 演奏技術★★★★☆ のようないわゆるレビューチックなものを添えて、曲数、全体の時間を掲載したら完成です。
動画がYouTubeにある場合は添付して試聴できるようにします。
対して店頭の場合は、店にあるCDは一応全部聴いていることになるので、ひたすらお客様とのヒアリングを繰り返します。
どんなのがお好きですか?
癒されるようなやつを
ではこれはどうですか?
もうちょっと低音が…
ではこれはどうですか?
あ、こんな感じです
だとこれもおすすめですが
これ好きです、これにします
みたいなことを繰り返して、ようやく1枚のCDが売れるわけです。
レソノサウンドではこの時代にありながらまだCDを買っていただけているのかなと思うのですが、
店員としては1枚CDが売れることの達成感と、やってきたことが間違いじゃなかったことが保証される感じがとても嬉しく思います。
今日日ここまで熱を注いでいるお店も少ないのかなと思いつつも、マイナーなジャンルだからこそ説明が必要なはず。
なるべく興味を持ってもらえるよう頑張ってはいますが、
それでもCDごとの熱量の差は感じられると思うので、そういう視点でもネットショップを覗いてみてください(笑)
ここまでお読みくださりありがとうございました!
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CDを売るということ、買うということ
https://www.resono-sound.com/2021/06/16/post-1793/
Posted by resono-sound
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