スウェーデンの妖怪?Näckenについて調べてみた!
2020年11月21日
スウェーデン音楽について調べているとしばしば目にするNäcken(ネッケン)という単語。
Näckenのポルスカ、Näckenのヴァルスなど曲名に多く使われているので何だろうと思って調べてみたのですよ。
調べたところ思ってたよりだいぶ面白い存在だったので紹介しようと思いました。
Wikipediaによると
Näckenは川、池、湖などに潜む男性の形をした水のクリーチャー。
美しいバイオリンを奏でることで女性や子どもを魅了しおびき寄せ、溺死させる。
というだいぶ恐ろしい存在でした。
なおNäckenの伝説や逸話は名前や姿を変えて、ときに馬の形で語られながら、北ヨーロッパ各地で見られるそうです。
このような「危険なもの(Näckenの場合は水辺)から子どもなどを遠ざける理由」として超自然的な存在を用いるのはおそらく世界中で見られる現象だと思っていて、
日本の場合は鬼とか蛇が出るとおどされたりしますよね。
しかし面白いのが、全てのNäckenがそこまで悪いものではない、らしいのですが、
スウェーデンUppsala駅の前にはNäckenの伴奏でダンスを踊る男女の像が立っているなど、超自然的な存在ながらも人々に近しい存在であったことが伺えます。
![](https://sp-ao.shortpixel.ai/client/to_auto,q_glossy,ret_img,w_768,h_1152/https://www.resono-sound.com/wp-content/uploads/2020/10/Nackens_polska-768x1152.jpg)
Näckenの名前が付いた曲もさることながら、CDのブックレットを読んでいると「この曲はNäckenから教わった」なんて表現もときどき目にします。
オリジナル曲をそう言っているのか、どこで知った曲かもう忘れているからなのか、はたまた本当にNäckenから習ったのか――
いずれにしてもフィドルが非常に上手かったことからミュージシャンは度々口にしている気がします。
Näckenもダンスの伴奏をしては女性や子ども、ひいては男性をも虜にしたと言われています。
あくまでもヴァイオリンで無くフィドルなのは民俗伝承ならではだなあと思いつつ、そういったレベルの話にフィドルが出てくるのがちょっと羨ましくも思うのでした。
以下はNäckenの名前を冠した曲たちです。
Näckenをイメージしたのか、教わったとされているのか、由来は曲によってまちまちですが、
Näckenの曲をイメージを膨らませながらお聴きいただければ幸いです。
Posted by resono-sound
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